Handycap Riders ハンディーキャップライダーズ

KBSJの集まりに2回参加してみて。

団体の発足理由、今現在の日本サーフ文化の中で認識されているわずかな愛好家によって保たれているサーフスタイルである事、

大会やファッションリーダーなどにも縁遠く、流行る事無く、好きな人たちの小さな集まりで、その団体の力は乏しい。

世界の選手と話をすることが出来た時に、ヨーロッパは80人くらいとか、タヒチは4人とか、ハワイに10人とか、アメリカ、オーストラリアが本場となり、その愛好家人口を保ってはいるが、日本にも各地に点在しているが、北に1人、東京・千葉に10人、湘南に6人、東海・関西に10人、九州・南に5人(おおよそ私の知る限りではあるが)まあ、その程度である。

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ニーボードを始めるきっかけになるのは、人それぞれで、「単にそれがしたい」とか、「伝説のジョージ・グリノーにあこがれて」とか「カッコいいから」とか理由もまた人それぞれであるが、私のように身体に事情をかかえ、「そのライディングスタイルが身体のハンディーを補ってくれるから」なんて人も近頃友人となり、なんともハンディーキャップ有りの身体に障害を持つボーダーが私の回りに増している。

はじめから、障害の辛さや不利を歌い、哀れを売る事など、何も考えていないし、文にしてみても読みづらいばかいりである。が、やはり、前文とは意味合いを別として、少人数の愛好家、今は無力に近い団体、その中の障害者メンバーであるのだが、個々の意志のもと、決意と情熱は他の波乗り好きサーファーに引けをとるわけではない。ただ、普通通常の動きが出来なかったり、身体のパーツが故障しているか欠損しているので仕方ない、しかし、このライディングスタイル、願いをかなえ、波面を飛ぶがごとく走るのである。

 

この文を久しぶりに書き始める前に、ニーボーダーの世界観として何を題材にしようか?写真ネタ、文と絵の構成など、いろいろ頭をよぎる。

写真無しでは説得力を欠き、又文章だけで読み手を納得させるほどの文章力もない。

日本の冬は長く感じて、身体の調整、リハビリテーション、そして治療をする時間ばかりである。4月5月と水温も上がり、海へ出掛ける平日に友人の顔を見て、波に乗り、写真を数枚、今年のデザインボトムの板を作り、やっとの事で、文章を書き始められるわけだ。

冬の間、考えたのは「古代人老人のマンモス狩り」とか「自由平等のサーフィン世界」とか、わりあい丁寧に書けば面白くなりそうだな~までで、板を作っている方が楽しいし、映画も好きだし、酒飲めばこの世は天国である。創作意欲より楽天気分で時は流れてしまう。

 

老眼、サーファーイヤーの耳も少し聞こえづらい、人の顔が覚えられない、名前が出てこない、KBSJの写真を撮った半数の人の名が不明(すみません)KBSJ専門のカメラマンがいるといいだろうな~。

私の板を乗ってくれている人たちのことは覚えているが、板を欲しがる人の個性の違いにも驚くばかりだ。良い言い方をすれば、型枠にとらわれず、自由・オリジナル。

別の言い方だと、アンバランス。

何よりも他人の言葉の表現を理解することが難しい。もっと考えさせられてしまうのは、障害の身体にあった板作りだ。始めの1本目は、その人の意見を聞き出すためのテストボードだとおもっている。何しろ不都合な場所も違えば感覚も違う。私もコンピューター制御のマシンではない、都合に合うまで作ればいい。

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障害者メンバーが障害者の板を持ち、障碍者の待つ海へ1泊の旅行へ出る。PIC_0036

のんびりとAM9:00にJRの駅でPICK UP、道すがらオフショアの1~2Feetコンディションの湘南の波に乗り、船に車ごと揺られ、目的地勝浦へ到着したのがPM4:00頃。便利なもので、私が情報端末携帯を持たなくとも、旅の同行者は必ずそれを持っている。待ち人の海へ直行。ながめる海に友人の姿を発見するも砂浜へご帰還の図。

1日に2回の波乗りは、翌日にダメージを残してしまうので、この回はビデオ・写真撮りと自分なりに決めているのだが、1番翌日にダメージを残すのは、波乗りの後の飲み会である事はわかりきっている。今夜のお約束である麻酔の効果全快ではあるが、首と手指が針金で吊るされているようだ。もう一人待ち人来たる。1年ぶり4本目のテストボードを障害者メンバーに手渡す。すぐさま海へ・・・写真を見てもらいたい。

湘南より千葉の方が波小さく、風が合わない日もあるのだな~と思った。

おおよそ、サーファーの飲み会での会話は、皆さん想像通り、波の話、板の話、女の話、青春時代の話。見上げても自分の視界におさまらない大波の話、ワイプアウトの話、未来の話。どれでもいいのだけれど、2件目より後は覚えていない。笑いと再会、健康と人生、それがみんなの喜び。

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(左から 脊髄損傷・下肢一部麻痺、骨格変形神経障害、片目失明・下肢一部麻痺、上肢切断、の顔ぶれ)

覚えている話だと、目的地までの移動の間にした笑気ガスの話。笑気ガス・・よく歯科医で使われるあのガスである。同行者である彼の本業は歯科医であって(正しくは口腔外科)彼の話によると、近頃歯科医の笑気ガスによる事故死が報道されているらしい、患者ではなく歯科医本人の事故死である。多分、素人の私が想像するに、笑気ガスなるものは、歯科治療の恐怖感をとり、痛みをとり、楽しい気分で麻酔効果を発揮するのである。治療に用いず、個人の快楽的目的で使用してしまい、極楽の後天国へ、死亡事故。

そこで私は考えた、老人大国、老人介護、年金問題、老人の為に貧困に陥る家庭を救えるのは、この笑気ガスであると。何しろ本人は痛みもなく楽しい気分で死ねるのである。無理やり生かされる医療より、ベッドに縛り付ける介護より、老人本人は笑気で天国へ・・の方を選ぶのではないか? かなり無理のある想像ではあるが、法的確率、本人の同意、家族の同意があれば、合法もありうる。

自分が介護老人になった時っイヤなる前に笑気を選ぶであろう。(人間の尊厳に大きく関わる話であるので、自分の頭でよく考えましょう)

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翌日は飲の香のこり、ホテルから海の景色を眺め、コーヒーの代わりに緑茶。痺れた身体をストレッチで緩め、本日の予定へスタート。

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南へ少し下ると次なるニーボーダーのところへ。サイズダウンした波でもかろうじてサーフ出来るポイントに案内される。普段見過ごしていた別のポイントも教えてもらえたり、至れりつくせりである。同年代の彼は、波乗りと人生に厚みを感じさせ、いつも底力を秘めているように思う。このサーフィンで、試みたのは上肢障害、片腕切断の彼のオンボードカメラである。ニーボーダーが被写体に選ばれ、メディアに登場する事などめったに無いサーフィン文化事情であるから、友人撮影とか、携帯スナップがおいいところで、オンボードカメラで彼のスタイルをネットワーク上に登場させ、ニーボードの可能性とスポーツと人の悦びの関係を記録しておきたかったのである。

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私は新しいボトムデザインの板を台風7号から暫くテストしているので、この小波に合わせたフィンセットの走りとコントロールに尻の穴から足先まで神経を集中する。テスト結果は、体力不足、酒フトリの腹がなければ、マズ上々である。

まあ、どんなサーフボードデザインであれ、乗り手が選び、自分で満足していくものであるが、フルオーダー、わがままテストオーダーとなると、作り手の私は考えてしまう。たが、ここ近頃、私の経験もそろそろオーダーボードの意見に口を挟み、より合理的な板を目指す事としている。

波乗り好きなら承知の通り、カスタムメイドの難しさ、自分のイメージ・能力を発揮させてくれる板に出会うまでの時間、もどかしさ、何より大好きな波に出会えるタイミングの大切さ。それに費やす時間の全てがサーフィンである。

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本田犬塚中澤

 

今回同行した彼など、早朝まだ眠りの中で、ベッドの上で両足で足ヒレをかいている、夢の中であろう。zzz・・・ただ今、サーフ中のようである。


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サーフ後、昼食に窯焼きピザを久しぶりに食べた、美味し。

 

次回、KBSJの集いは8/29~30の千葉・千倉海岸です。

(障害者という呼び名は好きではないのだが、一歩前進の為に自らをさらけ出す。)

 

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